執事と羊
「遼くん、彼女いらないんじゃなかったの?」
話の中では
女なんて....みたいな言い方だったから
興味ないと思っていたのに。
「.......ここ抜けるよ。」
小さな声で呟やかれ
皆がいる席に戻り
「悪い、抜けるわ」
そう皆に言った
「えっ!?」
あたしは全くもってそんなこと考えてなかったから
正直パニック状態
「了解よ〜」
幹事の女の子の了解を得て
あたしは引っ張られるように
店内から出た
カランッ!!
荒々しくドアを開けたため
ベルが大きく揺れた
あれから遼くんは顔を見せてくれず
前を見ているだけ
そして今も尚
手を掴まれて歩いている。
どこ行く気?