執事と羊
「じゃあ....」
そう言って遼くんは去って行ってしまった
あたしは暗闇に取り残されたまま
暫くの間呆然としていた
「迎え...呼ぼうかな.,..」
運転手さんを呼んで
あたしは家に帰った
あのときの遼くんの顔
あたしの頭から離れない
切なそうで
悲しそうで
でも、これでいいの。
あたしは曖昧な態度なんてとっちゃいけないんだから
携帯に新しく登録された
遼くんのメアドを見て
あたしは浅い眠りについた。
「美優、もうすぐ迎えに行くから。」
龍夜はこの日アメリカを発った