執事と羊



「遅い...よ...」



半年って約束通りに迎えに来てくれたのに
緊張のあまり可愛くない言葉を言ってしまう



「ごめん...
美優、帰ろうか。



俺達の家に。」




「えっ?」


"俺達の家"

ってどういう意味?



「あっ、でもその前に携帯貸して」



「う、うん」


言われるままバックから携帯を取り出し
龍夜に渡した


「アイツのアドレス削除。」



「アイツって遼くん?」



「勿論。
というか、俺以外の男の名前言わないで」




その台詞とともに
あたしは龍夜に唇を塞がれた



半年振りのキスは


甘くて

しょっぱかった
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