執事と羊
「ヒック...おかぇり...」
「ん」
あたしの手からマグカップをとって
テーブルに置いて
あたしを抱きしめた
あたしは龍夜の背中に腕を回して
龍夜がここにいるってことを
実感した
「美優.....」
「....なに?」
「俺と結婚してください。」
人生で一番嬉しい言葉
シンプルでありきたりな言葉かもしれないけど
あたしには一番心動かされる言葉
耳元で囁かれたから
神経を通り越してあたしの体中に
その言葉がアルコールみたいにまわっていく