執事と羊
「もしかしてヤキモチ?」
あたしの思っていることって
全部、見透かされるような気がする
あたしは頬を膨らまして睨んだ
龍夜に上から見られているようだったから
「メイド服で睨まれても全然怖くないよ
誘ってんの?」
「ちがっ///」
「あっ、列前進んでる」
ふいに繋がれた手に
あたしは真っ赤になって
下を向く
他の人はあたし達のことなんて
気にしてないのに
誰かに見られているんじゃないかって
周りを気にする
「たこ焼きって久しぶりだ...」
「ほとんど洋だもんね。
新鮮だね?」
「そうだな。
こういうのもいいかもな」
あたしの瞳を見つめて微笑む龍夜に
ドキドキが止まらず
「そ、そうだねっ」
声が裏返ってしまう