執事と羊


賑やかな廊下


美味しそうな匂い


身近に感じる体温


火照る頬


強く繋がれた手




全部、このまま時間が止まってしまえばいい


それで、あたししか龍夜が
見えなくなればいいのに。


そうすれば、あたしが知っている龍夜が
増えるんだけどな.....



独占したい



こんなに強く思ったのは初めてなのかも


それくらい好きってことだよね。




「美優?」



「あっ、はいっ」



「どうした?」



『龍夜のこと考えてた』


だなんて、口が裂けても言えないな....



「たこ焼き思い浮かべてた」



「ふっ、変だな?」
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