執事と羊
「美味しいな」
これでもかっていうくらいの
笑顔であたしに問いかけてきた
........カッコイイ
さっきの行動なんて忘れて
単純にそう思う自分がいた
「..ズルイよ」
「何か言った?」
独り言のつもりだったのに
聞こえていたみたいで必死に誤魔化した
それから、残りのたこ焼きも
全部食べて手を繋いでぶらぶらした
いつもなら制服を着ているあたしと
スーツを着ている龍夜
一緒に歩くことはあるけれど
手は繋がないし、ろくに話さない
でも今はメイドのあたし
龍夜はスーツだけど.....
「次、何処行きたい?」
龍夜に聞かれ考え込む
どこでもいいんだけどな....