執事と羊




「あ、あたしはモノじゃない!!」




「知ってますよ。
だから、欲しいんだ。」




意味分からない。
羊の言ってることが。









「それに.......こんな証つけられたら
余計、欲しいと思うでしょう?」




羊は指先であたしの首元をなぞり
キスマークのあるところらへんで
指を止めた。





「ちょ!!触らないでっ!!」



「誰につけられたのですか?」




言わない。
言えない。
言いたくない。



「誰だっていいでしょ?
あなたには関係ないわ」




「婚約相手だよ?
こういう不純なことされたら
俺だって怒るよ?」
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