執事と羊



車に乗っても終始無言。
まるでこれから地獄へと旅立つような
雰囲気をかもしだしている。





「宝井さんって!!
おいくつなんですか?」



なんか話題を提供しないと
腹痛でもおこしそうだったから
ずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。





「24でございます。」




「へぇ~.....」



・・・・・・・・・・・


はい、会話終了。



なんで?
なんか悪いことした?


あたしは心当たりがないか
よーく考えてきたけれど、思い当たるふしが
ありすぎて逆に分からない。





どうしましょう......



運転手さんに視線を向けても
ニコッと笑い返されるだけで
どうにもならない。



え~い!こうなったら直接聞くしかない!!


「あのっ!!宝井さんっ!!」
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