ほっとけーき
ホットケーキ
あたしが小学生だったころ
家に帰るのが
楽しみだった。

「ただいまー」
のかけ声とともに
ランドセルをなげおいて、
手を洗いにいった。

ちょうどそのころ
台所からいい匂いがしてくる。

お母さんがたまにホットケーキや
サンドイッチをつくってくれる!

だからあたしはいつも今日は
作ってくれてるかな?って考えると
まちどおしくて


きれいな手つきで
ホットケーキをうらがえし、
皿にのせる。

あたしはつまみ食いも
したくなるような
いい匂いで、ふっくらとした
ほっとけーき・・・・

ホットケーキができるとあたしは
お母さんと紅茶を飲みながら
たわいもない話をしていた。


あたしは6年生になって
友達と遊ぶことが多くなった。


お母さんがホットケーキをつくっていても
遊びにいった。







あたしは今考えてると涙が
でそうになります。
なんで食べなかったんだろう。




そんなことが何回もあり
お母さんはホットケーキを
いつのまにか作ってなかった。



あとからお母さんに聞くと
あのときは一緒にホットケーキを
食べるのが楽しみだったらしくて。




あたしは中学生になった今でも
それを思い出し
申し訳ないなと思い、
いつしかメールで
「またホットケーキつくってね。」
と、お願いします。



そのときはきっと
二人で作り、
そしてそれを家族みんなで
食べたいと思う。
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