アイドル彼女【続編】
―陸―
薄暗い空の下…
やっと仕事が終わった俺は、歩いているとたまたま事務所へ向かう龍平の車が目に入った。
有名な会社の今話題の新作、ブルーブラック色の車。
クールな色合いが男性に人気らしい。テレビで言ってた…
俺は、駆け足でその車に近づいた。
コンコンッ
窓をノックすると、その音に気づいた龍平が顔を上げた。
ウィーン
「何?」
何故か不機嫌な龍平が窓から顔を出した。
「よ!まだ仕事あんの?」
俺は、助手席の上に何枚か積み上げられてる書類を指差して龍平に尋ねた。
「あぁ、見ての通り山ほどな。」
と呆れた表情で龍平は答えた。
「大変だな?」
「大変だなってそもそもお前らが売れるからいけねぇんだよ。」