アイドル彼女【続編】
「つまんないって…しょうがないじゃん何もないんだから。」
「何もなかったって…気になる人と喋ってないの?」
コトンッ
と生ビールとおつまみを俺の前に置くと、栞ちゃんは言った。
「普通喋るでしょ?昨日何したぁー?とか、いろいろ。」
身に付けている花柄のエプロンを外して、栞ちゃんは俺の隣に座った。
俺は、一口ビールを飲んだ。
「俺はね、栞ちゃんと違ってそんなフレンドリーみたく出来ないの。」
半分投げやりに言う俺を、俺より一つ年下の彼女はどう思うかな?
「情けないねぇー」
…やっぱ呆れられた。
「でも、陽助さんだもんね?まぁ、いいんじゃない?」
栞ちゃんは、俺の顔を覗き込んで笑った。
「えっ…?」
俺は、首を傾げた。