パパとママのヒミツ♪
部屋の中から聞こえてきたのはさくらさんの声。
ちょっと今は会いづらいけど
でもそんなこと言ってらんない。
「佐山です。入ってもよろしいでしょうか」
少しの沈黙があって
それから
「どうぞ。入りなさい」
男の・・理事長の声が聞こえてきた。
「失礼します」
ガチャっとドアを開けてまっすぐ理事長を見る。
「今日は一体どうしたんだい?」
椅子に座り、にこやかにあたしを見ている。
穏やかな表情。
優しそうな顔。
それを見て更に緊張をしていまう。
「少し、理事長とお話がしたいんですが」
あたしが言うと
「高宮くん、下がりなさい」
理事長の言葉にさくらさんはぺこりと頭を下げ
理事長室を出て行った。
「そういえば、君とこんな風に二人で話すのは初めてだね~」