パパとママのヒミツ♪
髪が少しずつ白くなり始めていて
でも歳を感じさせないくらい若々しいおじい様がにこやかに口を開く。
「はい。すみません、こんな時間に」
「本当だ。今は授業中だよ?
普通の生徒ならばすぐに返すところだが、
君は私に何か言いたいことがあるんだろう?」
さすが想のおじい様
察しが好い。
「あの、そう・・いえ、想くんから聞きました。
一体おじい様はさくらさんを
どのように傍に置くご予定なんですか?」
「どのようにって・・・想の妻にする予定だよ」
「つま・・・?」
それって
あたしと別れて
さくらさんと再婚するってことなの?
「君も知ってると思うが、
私は想の妻にふさわしい人を探した。
それが高宮さくらくんだ」
「それは聞きました。
でも、例えそうなるとしても
あたしたちには子供が」
「養育費は毎月君に送るつもりでいるよ」
そんな
「でも、おじい様は花を
あんなに可愛がってくれてたじゃないですか」
「確かにひ孫は可愛い。
目に入れても痛くないくらいにな。
でも想は大事なこの学校の跡取りなんだよ」