パパとママのヒミツ♪
券売機から戻ってきた想があたしの手を急に握りしめてきた。
「当たり前でしょ?母親なのに、そんな恰好・・」
「おばさんのそのセンス悪い服よりよっぽどいいと思うけど?」
「な!!」
「大体さ~、母親なのにオシャレしちゃいけないなんて誰が決めたんだよ?言ってみろよ」
凄い剣幕でおばさんに突っかかる想に流れていた涙が引っ込む。
「そ、それは・・」
「言っとくけど。俺の嫁サンの悪口言うなら、いくらオバサンでも容赦しねーよ?」
想がそう言うと、
「フン!」
鼻息を荒くしたおばさんはどこかに行ってしまった。
「想、ごめん」
「お前がなんで謝るんだよ?」
「でも・・」
「謝るよりもありがとう、だろ?」
悪戯っぽい笑顔をあたしに見せる。
想が好き。
あなたがあたしの旦那様で本当に良かった。
「想、ありがとう!」