パパとママのヒミツ♪
走っていた足を止めて賑やかな廊下にポツリ
呟いてみた。
誰にも聞こえない声で
小さく
だけど
しっかりと。
一度口に出してみたら
なんだか本当に終わってしまいそうな気がして
「ふぇ、ひっく・・」
頬から溢れる涙が廊下にポタポタ落ちている。
こんな所で泣きたくないのに
ここで泣いたらいけないのに・・
「佐山?」
想じゃない
だけど凄く優しい声。
その声の主がふわりとあたしを抱きしめてくれる。
「たか、はしくん」
「甘えていいんだぜ?俺には・・な」
どうして
あたしを抱きしめてくれてるのは高橋くんなんだろう?
周りからは相変わらずの冷やかしの声。
「何があったかはわかんねぇけど。俺ならこうしてお前をすぐ抱きしめてやれる。」
高橋くん
あたし・・