パパとママのヒミツ♪



ドアのところには絶対にいるはずのない人・・

「そ、う」

驚いてうまく言葉が出てこない

「朝からんな顔すんなよ」


悪戯っぽく笑ってあたしの頭を撫でる。

どうして・・・

どうして・・


「お母さんに呼ばれたんだ。メイから大事な話があるって」


「大事な話・・・」


・・・たぶん昨日のこと?


でもこんな朝から


「本当は今日の夜に来て欲しいって言われたんだけど。そんな待ってられなくて」

想?

「お前がいない家に帰ってもつまんねぇ」

ボソっと呟くように言って少しずつあたしとの距離を縮めていく。

「お前が何を知ってるのか知らねぇけど。」

今が言うチャンスだよね?

「メイ」
「妊娠してる事を想に知られたとき、女の人から電話が来たの」

「え?」
「想を返してって。あたし、頭真っ白になちゃって。想、かっこいいでしょ?完璧だし。だから、あたしと不釣り合いなんじゃないかって思って。そしたら想は他に好きな子いてもおかしくないって思って」

「・・・・」

「でも、想をあたしのモノにしたくて。絶対に他の人のところなんかに行って欲しくなくて」


ポロポロ

瞳から涙が流れる。

想が更にあたしに近づいて優しくあたしを抱きしめてた

「俺は、最初からメイしか見てないぜ?今までもこれからも、ずっと」

耳元で優しく囁く声に涙が余計止まらない。

いつもとは違う

優しい想が余計あたしを泣かせる。








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