空に届くなら
ゆうひがしずみかけてて、ほいくえんはまっかだった。
ゆうひがしずむしゅんかんをみたくてじっとながめてたけど、あんまりまぶしくてあきらめた。



ほいくえんにはだれもいない。


くるとちゅうですれちがったくるまのせんせいがたぶんさいごだったのかな。




それからシオンはぶらんこにむかってはしった。

きょうはごぜんちゅうあめがふってたせいでおそとであそべなかったから、ぶらんこものれなかった。




だからいきたいなあっておもったんだよ。




ならんでのらなくていいから、ほいくえんからかえってきたあとにもういちどのりにいくのはすき。



すこしだけちいさいほうにシオンはのった。



だってシオン、クラスでいちばんちいさいんだもん。きにしたことはないけど。




ぶらんこにのってだんだんたかくなって、シオンがきのいちばんひくいえだにとどきそうになったころにおばあちゃんはゆっくりあるいてきた。





「おばあちゃん!もっとたかくこぎたいからおして!」




「はいはい、まってね。」




「はいは1かい!っておばあちゃんがいってたんだよ。」



「あら、ごめんね。」





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