空に届くなら
☆月○日のつづき



それで、きのうはなきながらねちゃった。


「なきながらねるとめがはれるよ。」



たしかおじいちゃんにいわれたことのあることば。おきてすぐにそのことばをおもいだしてシオン、すこしあわてたんだ。



けどかがみをみても、うつってたのはてっぺんのかみがよこにはねてるいつものシオンだった。



めはあかくもなくて、はれてもなかった。




なんでかな。シオンうれしかったな。



おじいちゃんでもまちがってた。シオンがしょうこになった。




きのうのイライラはどこかにとんでってて、ミツキちゃんともきゅうになかなおりしたくなった。



なかなおりできないのがこわくなった。





もうミツキちゃんとあそべなくなるなんていやだ。





シオンはおもちゃばこをひっくりかえした。



うしろでおかあさんが、




「まだカンシャクおこしてるの」



っていってたけどきにしなかった。




とにかくなにかたからものをミツキちゃんにあげよう。そしたらきっとミツキちゃんはゆるしてくれる。



またいっしょにあそんでくれる。






でも、ほいくえんのかばんをもったときにおかあさんがわらった。




「シオンったら!きょうは日曜日でしょ!あはははっ」




おばあちゃんもおとうさんもおじいちゃんもわらった。
















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