精神安定剤
積み上げたもの全てがなくなった
最近の（本間）明海は、仕事も私生活もうまくいかないことが続き、いらいらし精神が不安定だった。


そんな矢先に、事件を起こし始めた。
　


明海は、八王子北警察の、捜査課で私服警官をしていた。



女だからと周りから馬鹿にされながらも、今までにそれなりの成績も上げてきた。



事件を解決するたびに、周りからの信頼を得てきたが、その反面、やっかみも増えていった。



そんな事を気にしないで、仕事をしてきたつもりだった。



ある日、明海は、誤認逮捕というミスを犯してしまった。



その誤認逮捕をした、相手が週刊誌の記者だった。



記者阿部は、たまたま取材をしていた所で、事件に巻き込まれたうえ、犯人集団と間違われ、逮捕されたのだ。



しかし、取調べをしている最中に、まったく阿部が、事件と関係ないことがわかり、釈放されたのだ。



警察は、誤認逮捕ということを隠そうと、阿部に今回のことは、公表しないようにと言ったが、阿部は、事件のスクープは台無しにさたうえ、誤認逮捕され、今回のことを口止めされ、面白くなかった。



だから、阿部は、口止めされたが、今の警察のいい加減さや自分勝手なこと、そして自分自身の誤認逮捕の間、警察で行われた取調べや口止めされたことなど、警察の不祥事を含めた、特集記事を、自分の担当していた雑誌に掲載した。
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