精神安定剤
そんな話題が出ている中、少し前に昇進試験を受けて合格していた、制服警官、加賀屋翔が捜査課に異動してきた。



明海はそのとき、加賀屋が異動してきたなど知らずに、久しぶりの休暇を楽しんでいた。



加賀屋は、26歳と若く、仕事に対する情熱にみなぎっていた。



それが、周りに伝わるくらいだった。



木村は、加賀屋を見て、明海に初めて会ったときと同じ目をしていると感じていた。
　



加賀屋は、若さとやる気にみなぎっているという理由と、もう一つ大きな理由から、大和田の連続している事件の捜査に、すぐに加わることになった。
　



明海が、加賀屋が異動してきたことを知ったのは、加賀屋が異動してきた、次の日の朝だった。
　



「本間、ちょっと来い。」
　


朝、仕事に行くと、明海は木村に、呼び出された。



何かと、ドキドキしながら、木村の元に行くと、
　

「昨日、うちに配属になった、加賀屋翔だ。


大和田の事件、担当してもらうから、お前、何かと教えてやれ。


お互い、初対面じゃないしな。」
　



それだけ言うと、木村は、明海と加賀屋を残し、どこかに行ってしまった。
　



「本間さん、そのせつは・・・よろしくお願いします。」
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