初恋
 机の上にぐったり寄り掛かって、よ〜く考えてみる。私は山田くんを好きになれるのかな、お父さんより好きになれるかな、そんな事を考えていたら胸が苦しくなった。こんな経験、初めてかも。


 息がしずらい。体のどっかがキューっと締め付けられたみたい。でも、嫌な感じは全然なくて、少し心地よい苦しさだった。この思いが新しい恋なのか、お父さんへの変わらない愛なのか、私はよくわからない。


 私は起き上がって、窓に映る夕焼けの空を見た。もう少し考えてみようと思った。


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