合計5日の非日常。
「へえ…。そうなんですか。ご苦労様です。」

「うん…。」

そう言ってひかりは席を立った。
ひかりは黒板に向かっている。

やばい!日誌を取るつもりだ!

私は咄嗟に手を叩いて、ひかりに言った。

「井上さん!日直って、確か朝一番に先生の所に行かなきゃいけなかったと思うんですけど!」

「…え?」

ひかりは立ち止まって私を見る。
訝しげな瞳だ。

当たり前だ。だって嘘だもん。
日誌も教室にあるのに、なんで朝一で先生の所に行かなきゃいけないんだ。

我ながらひどい嘘だと思った。

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