ペネトレイト・エンジェル
「おーい、むっつき〜」

 作業をするムツキに声をかける者がいた。

「ん?、…なんだアーサー、生きてたのか」

「『なんだ』は無いだろ、『なんだ』はよぉ」

 声をかけてきたのが、同期のアーサー・ガラナギ軍曹なのを確認すると、ムツキは冗談を言って応えた。

 文句を言いながらも、ゲラゲラと笑うアーサーは仕返しとばかりに嫌味を言った。


「つか、ムツキはいつまで整備してんだよ、俺達がここに帰って来たの2時間前だぜ?、洗浄の順番待ちをしてたにしても遅すぎだろ?」
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