ペネトレイト・エンジェル
基地兵舎の自室のドアロックを震える指で解除し、ムツキが部屋に入ると迎えが声を上げた。
「ミャアウー」
「おお、シシマル…、ただいま〜…」
ムツキが部屋に入ると赤毛の子犬くらいの動物がじゃれついてきた。
「ミャアウ、ミャアウー」
「よしよし、今日もなんとか帰ってきたぞぁ、…なんか基地に帰ってからの方が地獄だった気がするけど…」
ムツキは雄ライオンのようなフサフサとした毛を持つ動物を両手でワシャワシャと撫でた。
『グリフィナ』と名付けられた、セカンド・エデンの固有種である。
見た目は赤毛の雄ライオンなのだが、背中に羽のような物があり、地球の伝説上の生物『グリフォン』に似ていた所からその名が付いた。
ムツキが『シシマル』と名付けたグリフィナは、一ヶ月程前の戦闘中にムツキが保護したのだ。
その頃のシシマルは、まだ目も開いておらず、本来ならSE固有種の飼育は禁じられていたのだが、状況が状況であるし、紆余曲折の末ムツキの個人責任で『イーター戦が終決したら自然に放す』という条件で許可が下りたのだ。
「ミャアウー」
「おお、シシマル…、ただいま〜…」
ムツキが部屋に入ると赤毛の子犬くらいの動物がじゃれついてきた。
「ミャアウ、ミャアウー」
「よしよし、今日もなんとか帰ってきたぞぁ、…なんか基地に帰ってからの方が地獄だった気がするけど…」
ムツキは雄ライオンのようなフサフサとした毛を持つ動物を両手でワシャワシャと撫でた。
『グリフィナ』と名付けられた、セカンド・エデンの固有種である。
見た目は赤毛の雄ライオンなのだが、背中に羽のような物があり、地球の伝説上の生物『グリフォン』に似ていた所からその名が付いた。
ムツキが『シシマル』と名付けたグリフィナは、一ヶ月程前の戦闘中にムツキが保護したのだ。
その頃のシシマルは、まだ目も開いておらず、本来ならSE固有種の飼育は禁じられていたのだが、状況が状況であるし、紆余曲折の末ムツキの個人責任で『イーター戦が終決したら自然に放す』という条件で許可が下りたのだ。