ペネトレイト・エンジェル
「ハァ〜…、フゥ〜…ハァ〜…、フゥ〜…」

 ムツキは自身の愛機『ガウェインMk-2』のコクピットで深呼吸をしていた。

 モニターの中にはゾロゾロと行進してくる歩兵型イーター『ポーン』と飛行型イーター『ビショップ』の姿が見えている。

その光景は、大昔の戦争映画の台詞を借りるなら『敵が七分に空が三分』と言った感じだった。

 ムツキ達は16メートル程の人型マシン『ナイト・トルーパー』に乗っていた。

 ナイト・トルーパー…KTは地球の軍隊でも標準装備として扱われているマシンである。

 ムツキの乗る『ガウェインMk-2』はKTの中でも汎用性が高く、西洋の伝説『円卓の騎士』の中の一人、勇猛果敢で忠義の騎士とされたガウェインの名に恥じない名機だ。

 他にも、重装甲で砲撃仕様の『ベルセルガ』、空戦仕様の『ペルセウス』がある。

 どちらもガウェインMk-2をベースに『対イーター用』に開発された機体だった。
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