からんころん
実果子の目が潤んでいた。
「ごめんね、こんな話聞かせて…、そば食べよ!」
「聞かせてください」
「…………」
ーばあちゃんのとこで世話になって、やっと落ち着きを取り戻した頃、俺は探し出されて家に連れ戻された。
停学処分も解け学校にも戻らないといけなくなった。
「転校してもいいんだぞ」
「…いい、このままで」
いじめだったとわかってくれた親は気をつかってそう言ってくれたけど…なんか逃げるみたいで嫌だった。
「おはよう」
「…………」
俺が通ればみんな大袈裟に避ける。
事件前までは友達だと思ってたやつさえも俺を避ける。
予想はしてたけど…ショックだった。
俺に話しかけてくるやつは例の集団だけ。
「おぅ谷塚ちゃんよ」
「クスリのお味はいかがでちたか~?」
「がっはっはっはっ」
ペタペタ触ってくるあいつらの汚い手をブンブン振り払い、睨みつけた。
「なんだ?こいつ」
「生意気だな」
「やっちまえ!」
俺は、狂った。
「わぁーーーー!!」