からんころん
「え?…食ってからじゃ間に合わないの?」
「うん。実は実果子に頼みたいことあって」
「私…!?」
「とゆーことで、ちょっと行ってくんね~」
「お…おい…」
誠也は実果子をひき、外に出た。
「誠也くん、どうしたの…!?」
「や…さっきあのばあちゃんに頼まれてさ。晴さんとあの人を2人にしてくれって」
「ええ!?お兄さん…嫌がってたのわかんなかった?この前だって…」
「わかってたよ!けどばあちゃんが言うからこうした方がいいのか?って思って…だめだったのか?」
「わかんないよ、そんなの!けどお兄さん…」
「わーかった!あんたは晴さんのこと好きだから邪魔したいんだ!」
「ちがっ…なんでそうなるのよ!?」
「だってなんかあのばあちゃん、あんたのこと怒ってなかったか?」
「え…」
誠也も感づいていた。
「…とにかく、それは違うから!誤解しないで!」
実果子は怒ってひとりで帰ろうとした。
「待てよ!どっか他のとこで食べてこうぜ。ばあちゃんがほら、どっかで食えってくれたんだ」