からんころん
実果子はたじたじしているばかり…
「勉強……勉強始めよう」
そして1日終えると、千夏は真っ先に実果子をそば屋に誘った。
「だめだよ!」
嫌な予感がした晴紀は、とめた。
「なんでお兄ちゃんがそんな言うの?私は実果子ちゃんを誘ってるのよ!」
「実果子ちゃんは今日俺と用があるんだ」
「え~、何それ、あやし~」
「実果子ちゃん、帰ろ」
「え…!?」
実果子はわけがわからず、用があると言う晴紀のあとをついて行くだけだった。
思い通りにならなかった千夏は、怒り任せに本を投げた。
「…恐っ。俺もかーえろっ」
誠也もさっさと帰り、千夏はひとりになった。
一方晴紀は、実果子を自分の部屋に連れてきていた。
「実果子ちゃん、正直その髪の色どう?」
「えっ…と…、ちょっと戸惑ってます…」
「うん。全っ然似合ってないよ。おいで」
「え…?」
洗面所で、晴紀は実果子の髪の脱色をし始めようとする。
「い、いいです!千夏ちゃんに悪いから…」
「いいから座れ!」
「は、はい…」