からんころん
ともだち?
「実果子ちゃん、消しゴム貸して?」
「うん」
「あとぉ、ノートがきれちゃったんだ。余分にない?」
「あるよ。はい」
「おいおい千夏、しっかりしろよ」
ープイッ
千夏はあれからまだ晴紀に機嫌を直していない。
でも図書館には来ていた。
そして実果子はいいように使われていた。
「終わった終わった!ねぇ実果子ちゃん、買い物付き合ってぇ?」
「今から…?」
「うん。勉強ばっかじゃ鬱憤たまるでしょ。ねっ、ねっ?」
「…そうだね!」
「実果子ちゃん、無理することないぞ」
「無理なんかしてないもんねー、実果子ちゃん。早く行こっ!」
千夏は実果子と腕を組み、引っ張っていった。
「次は何企んでんだろうなー…」
誠也がつぶやく。
「え?」
「いや、腹減った~」
「…………」
そのことで、晴紀にはまだ解決していない問題があった。
「あ、晴紀さーん!こんばんはー」
今日こそ決着をつけようと、晴紀はさゆりを呼び出した。
「嬉しい~、晴紀さんが誘ってくれるなんて!しかも素敵なお店ですね」
「もう演じなくていいから」