からんころん
「フフフ…フ?」
「私も…やっぱり食べようかな。ママのごはん」
「そぉお?すぐ用意するわね!」
数十分後、晴紀の車は実果子宅へ着いた。
「実果子ちゃん、着いたよ」
「ーーーーー」
実果子は爆睡していて、晴紀の呼びかけにも気づかない。
「実果子ちゃーん…」
「ーーーーー」
「実ー果子ちゃん」
「ーーーーー」
ほっぺをつねってみても反応がない。
これはかなり疲れているとみて、起こすのもかわいそうな気がしてきた晴紀は、実果子にひざ掛けと自分のジャケットをかけ、しばらくこのままでいることにした。
翌朝
「ハァークション…」
「ちょっとお兄ちゃん!飛ばさないでよ!」
「すまん…。さむっ…千夏、あったかいのくれ」
「自分ですれば?どうせゆうべ送るとか言って遅くまで実果子ちゃんと遊んでたんでしょ」
「ったく、んなわけないだろうが試験前に…。それより今日こそはおまえと話するからな」
「何の話よ?ママー、お兄ちゃんあったかいのほしいって。私はそろそろ行ってきまーすっ」
「どこ行くんだよ?」