からんころん
「学校に決まってんでしょ!じゃーねっ」
「そっか…学校だよな。俺も仕事行かねえと…。母さん、俺今日もこっち帰ってくるからよろしく」
「それはいいけどあたな風邪気味なんじゃないの?大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫」
「えー!?じゃあゆうべはお兄ちゃんと寝たの!?」
「へっ…変な想像しないでねっ!ただ車の中で…」
「車の中で!?」
「だから違うってば!もう…」
今日も学校帰りに千夏は実果子を呼び出していた。
公園で、実果子がバイト先から持参したおやつを2人で食べている。
「見つけた。何騒いでんだ?」
「げっ、ウワサをすればブラック送り魔!」
「は?何だそれ。そんなことより千夏おまえなぁ…」
「じゃ私そろそろ行くわ」
「どこ行くんだよ!」
「塾に決まってんでしょ!お兄ちゃんこのところ干渉しすぎじゃない!?」
「そうじゃなくて俺はおまえと話が…」
「あーもう時間ない。じゃあ実果子ちゃん、また電話するね~」
「実果子ちゃんを振り回すなっつってるだろ!…ったく。あいつ完全に逃げてる!」
「どうかしたんですか?」