からんころん
「実果子ちゃんも知ってるだろ最近の千夏の行動!散々周りかき乱して…。実果子ちゃん勉強ちゃんと出来てる!?明日土曜日、模擬試験するぞ!」
「ええ!?」
「そのリアクションは出来てないんだな?まったく千夏のやつが…」
「千夏ちゃんは関係ないです!大丈夫です!私は……」
と言いつつ、自信なさげな実果子。
「とにかくなぁ、は…ハックション!ハックション……ごめん」
「風邪…?はっ、ゆうべ私に上着までかけてくれてたから寒かった…?ごめんなさい!」
「いや、風邪じゃないよ、大丈夫。それより早く帰って勉強した方がいいんじゃない?明日マジでやるぞ」
「そ、そうですね、帰ります!」
「ああ実果子ちゃん、千夏は俺が迎えに行くから、電話あっても無視してくれて」
「え…でも」
「いいから」
「…わかりました」
晴紀は塾の前のファミレスで、千夏が出でくるのをずっと待っていた。
終わる時間になり、生徒たちがぞろぞろ出でこようとしている。
晴紀も慌てて外に出た。
「じゃあね~!……げっ!」