からんころん
「あんたに何がわかんのよー!ってぇ、誠也のばかぁ…ほにゃほにゃ」
「実果子ちゃん…そろそろ帰んないと…」
「悔しい!私悔しいよぉ…絶対今度こそ合っ…格すんだ…から…」
「うん…。ね、実果子ちゃん…」
「なんで私がぁ?う~…千夏のばかぁ~」
「あー…ごめんね実果子ちゃん…」
「はーるきっ!」
「は、はい…!?」
「ほにゃ~……」
実果子は愚痴るだけ愚痴って、完全に寝入った。
「あらら、寝ちゃったねぇ。店もう閉めるんだけど」
「すみません…、今…帰…」
晴紀は実果子を抱きかかえようとして足がふらつき、
「お、おいっ…」
「すみま…せん…」
一緒に倒れ込み、そのまま寝てしまった。
実果子に付き合い、晴紀も相当飲んでいた。
「あーあ、しょうがねぇなぁ」
翌午前中に気がつくと、実果子の頭の下に晴紀の腹があった。
「…ええっ!?」
「ん…」
実果子の大声に晴紀も目を覚ます。
実果子はキョロキョロして
「こ…ここどこ!?」
「んー?」
晴紀も覚えていなかった。