からんころん
「あいつだって本当はそれがわかってて、でもそうするしかできなくて、そうしながらも本当は寂しかったんじゃねぇか?」
「…そうだったんだ。全然知らなかったし…気づきもしなかったな…。千夏ちゃん、今どうしてる?」
「知らね」
「誠也くん!知ってたんなら早く教えてよ!」
「だから知らねぇって」
「違う、千夏ちゃんの昔のこととかそういう事実とか…」
「ああ、俺も最近知ったんだ。俺の学校までもあいつの噂は広がっている。昔谷塚と同じ学校だったやつに聞いたんだ。教えようと思ってもおめぇずっと引きこもってたじゃねぇか!電話は出ないし行っても出てこねぇし」
「そ、そっか…」
「それにあいつ…おめぇには知られたくなかったんじゃねぇかな…俺言っちまったけど」
「…私なんか友達でもなんでもないから?」
「ちっげぇよ、逆だよ逆!あんたは物でつらなくても心から接してくれるからあんたとは本当のダチになりたかったんじゃねぇかなって思ったわけよ俺は」
「…そうかな?私、なんか本当は嫌われてたみたいだよ?」