からんころん
ードテッ
電話やメールさえする余力はなかった。
「すー……はぁ~」
翌朝目覚め、実果子は深いため息をつき…
「よしっ。謝りに行くぞ!」
気合いを入れた。
「……………」
勢いだけよく歩き出したものの…
実果子は千夏の家は知らなかった。
仲良くなって、大親友になれたとさえ思い、うかれてたけど…
勝手な思い込みだったのかもと、実果子はまた落ち込んだ。
ープルルルル…
電話もやっぱり通じない。
避けられてる…
そういえば浜田に行く前もだった。
その頃から千夏は苦しんでいたんだ…と実果子は気づいた。
ーーもう私の顔も見たくないかもしれない…
そう思ったけれど、やっぱりもう1度謝らなきゃと、塾へ行った。
辞めた所に入るのは気まずかったけれど、授業が始まる前、実果子は教室まで入った。
みんながじろじろ見て、コソコソ話している。
…千夏の姿はない。
「あの……」