からんころん
「千夏ちゃんっ!」
千夏は川の中で躓き、転んだ。
たまらず実果子も川へ飛び込んだ。
「千夏ちゃん大丈夫!?あっ…」
…実果子も転んだ。
「やだ実果ちゃん!大丈夫?」
「ははは…、かっこ悪いね、私」
「あはは、私もね」
2人ともびしょ濡れになって、笑い合った。
「…ふぁっくしょーん!」
「本当に大丈夫!?ごめんね私のために…」
「大丈夫だって!…とりあえずあそこに避難しよう!」
2人は、千夏が指差すコインランドリーに駆け込んだ。
「あーあ。中もびっちょびちょだね…、ひどいよ、こんなことするなんて!」
「…自業自得っていうか…私があんなこと言ったから…。あの男子もきっとこんな悲しい気持ちになったんだね…」
「…実果子ちゃん人がよすぎ。本当はやってもないのに…場を治めるために罪を被ったんでしょ?」
「え…」
「なのにこんな仕打ち受けるなんて…、実果ちゃん怒っていいんだよ?」
「うん…、そうだね…」
ーブォォォーン