からんころん
相変わらずの生意気さに晴紀はある意味ホッとした。
そして…切り出した。
「母さん、実果子ちゃん呼んだから」
「そう。この前は千夏いなかったものねー」
実果子を呼んだことは千夏もまだ知らなかった。
実果子の名を出して、千夏がどんな反応を示すか…晴紀は様子を見ていた。
千夏は…別に動揺することもなく、拒絶もしなかった。
「さーて、着替えてこよっ。あー疲れたぁ…」
実果子に連絡してから2時間過ぎた。
「遅いな…」
「いただきますっ!」
「あ、こら!実果子ちゃん来んの待てよ!」
「えーなんでぇ?も~お腹減って死にそうなのっ!」
「何かあったんじゃないだろうな…?」
「知らないよー、私もう食べるからね」
「…俺ちょっと出てくる」
晴紀は心配でいたたまれず、辺りを見回った。