からんころん

「うん!やっぱママのごはんが1番おいしい!」

「調子のいいこと言っちゃってこの子は。じゃママは出かけるけど、実果子さんごゆっくり」

「はい…ありがとうございます」



実果子と千夏と晴紀…3人になり、一瞬緊張が走った。



「……………」

「……………」

「……………」



3人とも黙々と食べている。



「お……おいしい!」

「本当?よかった、たくさんあるからどんどん食べて!実果子ちゃん来るっつったら母さん張り切っちゃって。はは…」

「本当に?嬉しいなぁ…」



実果子と晴紀は重苦しい空気を軽くしようと必死だった。



「……………」



千夏は以前黙々と食べ続けている。



「なぁ千夏…」

「ごちそうさまっ!じゃ私は退散しまーす」

「あ、こら千夏!」

「なぁにぃ?また何かお説教なのぉ?」

「実果子ちゃんせっかく来てくれたのにどこ行くんだよ!」


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