からんころん

晴紀に聞いたら笑って答えた。



「図書館に来ないのはただそれだけだよ。失礼こくよなー」

「ケータイもつながらないんですよ…。やっぱりまだ許してもらえてないのかな…なんて」

「またまた~、実果子ちゃんは本当に心配性だなぁ。たぶん…タイミングが合わないだけじゃないかな?」

「…メールも?」

「……今度千夏に会ったら聞いてみるよ」

「…………」

「だーいじょうぶだって!さ、続きやるよ」

「はい…」



あの日、千夏は再び笑顔を見せてくれた。



実果子はあの笑顔を素直に信じることができない自分が嫌で嫌でしょうがなかった。


だから…



「…いかんこれじゃ」

「え?」

「お兄さん!その時計素敵ですね!」



実果子は気持ちを入れかえようと、決めた。










次の日、バイトが終わりふとケータイを覗いた実果子は、ゾッとした。



「何これ…!?」



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