からんころん
『大丈夫。たぶん…アメリカの海に落としちゃったのかもしれない。ははっ』
「そうだったんだ…」
『そうなの。じゃ、あとでメアドも送っとくよ。また会おうね~』
「あ、千夏ちゃ…」
千夏はいそいそと電話を切った。
久々の千夏からの電話…実果子はもっと話したかったけど…
「…ま、いっか」
『また会おう』って言ってくれたし、それを信じ、実果子は素直に喜んだ。
「ふぅ」
「はは、どうしたんだよ千夏?でけぇため息」
「ん?ちょっと疲れただけ」
「誰と話してたの?」
「私のファン。もうしつこくって」
「大変だね。千夏モテるもんねー」