からんころん

「……うまそうに食うなぁ」

「だってうめぇんだもん」



誠也はバキューム式にガツガツ食べている。



「慌てるとつっかえるぞ」

「だって腹減ってんだもん…んっ!」



言った矢先につっかえた。



「ほらー、これ飲めよ」



晴紀はお茶を差し出した。



「はー。どうなるかと思った。でも俺コーヒーの方がよかったな」

「え…」

「冗談だよ、そんな真顔で傷つくなよ。本当…助かったよ」



誠也は照れくさそうにそう言い、今度は急にしんみりなった。
それがなんだか寂しげに見え、晴紀は胸がキュンとした。



「…そんな、お茶くらいで大袈裟な」

「…………」

「…………」

「……何!?」

「え?」

「あんま見つめんなよ、恥ずかしいじゃねえか」

「や……かわいいなぁと思って」

「オエーッ!何言ってんだよ気色悪いっ…あーもうせっかく焼きそばうまかったのに!」



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