からんころん
白い日
やはり気のせいではなかった。妹の目で見ても晴紀は元気なく見えていた…。
朝はいつもと変わらなかったのにどうして…
ーー私何か悪いこと言ったかな…?…年知らなかったこと!?だって、だってさぁ…それとも……!??
実果子はずっとこのことばかり考えていた。
考えて考えて…
次の週末がやってきた。
実果子は妙に緊張しながら図書館で晴紀を待っていた。
「おはよう、実果子ちゃん」
晴紀の声だけが聞こえ、実果子はキョロキョロした。
「どうしたの実果子ちゃん。こっちこっち」
右肩をトントンされた実果子は、振り向くと…
「おっ…兄さん!?」
「はい。お兄さんですよ。今日は先週の分もしっかりやろうね」
「……………」
実果子はポカーンとしている。
「…何?」
「や…何か今日感じ違う…」
黒がトレードマークの晴紀が、白色系で身を纏っていた。
「ああ…ヘンかな?」
「そんなことないです!けど…ずっと黒いイメージだったから…ああっ、勝手にそう思ってただけだったのかもしれないです!ごめんなさい…」