からんころん
「なーに、おもしろそうじゃねーか」
そう言って、ボスらしきやつが俺に近づき
「あちっ…」
「はははははっ」
「あちっだって」
「はははははっ…」
タバコの火を俺の頭に押しつけた。
廃墟に鳴り響く高笑い…
そこへ
「誰かいるのか!?」
「やべっ」
巡回中のお巡りさんがやってきた。
俺の周りからやつらは消えた。
こんなのは慣れっこなようで、それぞれ隠れ場所へ一瞬にして逃げ込んだんだ。
俺はただ立ち尽くすだけだった。
「おい、君ひとりか!?」
「い…」
否定しようとすると、向かいの扉の隙間から凄まじく鋭い視線を感じ…
「……はい」
嘘を吐いた。
「こんな所で何…、何だこれは?中学生がタバコを吸ってはいけないことはわかってるな?」
「はい…」
「あーあー、こんなに散らかして…ん?」
お巡りさんが固まった。
手に取っていたのはタバコと…小袋に入った白い粉。
「君、これは…」
「…?」
俺を睨んで、いきなり身体検査が始まった。