【短編】こんな恋もありでしょ。
今週は忙しかった。
葵のこととか考えることもいっぱいあって。
まぁ、とりあえず疲れた。
今日はけっこう飲んだし。
ベットの弾力が気持ちいい。
このままなら、すぐ寝れるかも。
寝ちまえば、この拷問も忘れられる。
寝ちまうのが一番だなー。
「ねー、那央。寝るの?」
そう声をかけられて……寝れるわけがねぇ。
「んー?」
寝転んでいた俺は体を葵の方へと向け、ヒジをつき掌で頭を支えた。
「そ、そのままじゃスーツのズボン。シワになるよ」
ソファに座ってる葵は俯き加減でよく顔が見えない。
「あー、別にいい。クリーニング出すし」
「で、でも。帰るときシワだらけだよ?」
「んー……」
そう言いながら再び寝転んだ。