ハナ*ハナ
プロローグ
「煉《レン》さーん!」
「あれ? おゆきさん。
どうしたんですか、
こんな時間に。
手にもっている・・・
それは、反物《たんもの》?」
「・・・ええ、そうです。
・・・晴信の・・・
婚約が決まったので」
「晴信くんの?
あっもしや おゆきさんと?」
俺が、
何気なく言ってしまった一言に
彼女の顔が一瞬
哀しそうになったことに
気づいてしまった。
( まずかったな・・・・・ )
「あれ? おゆきさん。
どうしたんですか、
こんな時間に。
手にもっている・・・
それは、反物《たんもの》?」
「・・・ええ、そうです。
・・・晴信の・・・
婚約が決まったので」
「晴信くんの?
あっもしや おゆきさんと?」
俺が、
何気なく言ってしまった一言に
彼女の顔が一瞬
哀しそうになったことに
気づいてしまった。
( まずかったな・・・・・ )