ハナ*ハナ
好いた相手の幸せを
受け入れられない彼女と

ひとりきり
肩を震わせ泣いていた彼女が
同一人物であるという事。

その事が
とても信じられなかった。



けれど俺も同罪だろう。

俺はそんな
おゆきさんの気持ちを
止めるばかりか

彼女の願いを叶えてもらおうと
リュウに
土下座までして頼んでしまった。


雨はシトシトと降り続く。

彼女との約束の時間は
容赦なく
刻一刻と迫っていた。
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