ハナ*ハナ
リュウとはそれから
口をきいていなかった。


けれど今日
陽が昇ると同時に
リュウが
外へと出て行く気配を感じた。


仕事に行く日
リュウは必ず
日の出と共に外に出る。

そして神社へと
参拝するのが慣例だった。


リュウが朝早く
出かけたということは
きっと神社に行ったに違いない。


それはおゆきさんからの
依頼を受けたということに
ちがいなかった。



「・・・あれだけ
 嫌がっていたのにな・・・」


俺はリュウのいない部屋を見回した。



( 俺の、ためか・・・ )
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