ハナ*ハナ
「・・・かもしれない・・・」


いつもならなんてことないのに
自分の気持ちをさらけだすのが
なんだかとても恥ずかしかった。


「『かも』じゃないだろう。
 おまえはあの娘を
 好いているんだよ!」


リュウが
たたみかけるように俺に言う。


「『やめろ』と言っても
 無駄だとは思っていたが・・・」


顔に手を当て
『だから言ったのに』と俺を見る。


「・・・あの娘・・・・・」


太陽が、すこしだけ顔をだし始めた。


「・・・わらっていたぞ」


リュウがもう一度俺に言った。


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