*Twin Prince*
 
 
 
「で、どうだ?
ここから出れそう?」
 
近くの木に寄りかかったままのアレス。
完璧にダリス任せだ。
 
 
「それなんだけど…
どうやら俺達が入った門は裏門みたいなんだ。
じゃなかったら、入ってすぐが森でした、なんてありえない。」
 
ほらアレスも見て、と言いながらダリスは地図をアレスに渡した。
 
 
「裏門…ってことは
またジンは間違えたのか…。

でも、裏門だったら何だっていうんだ?」
 
アレスが地図とにらめっこしながら聞く。

二人のお世話係であるジン。
また-…ということはいつもそうなのだろうか。



全く分かってないアレスに、ダリスはやれやれ…と言って説明し始める。
 
 
「裏門の近くの森っていえば、あのモンスターが住んでるっていう森のことだろ?
アレスだって一緒に理事長の話聞いてたじゃん。」

 
「え?

…あぁ!
あの滅多に生徒は近づかないっていう…」
 
アレスはまたダリスに地図を返す。

地図を受け取りながら、ダリスはコックリうなずいた。
 
< 7 / 9 >

この作品をシェア

pagetop